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今春劇場公開作品を振り返る⑤~ガーディアン・オブ・ザ・ギャラクシー:リミックス~

基本情報

原題:GUARDIANS OF THE GALAXY Vol.2

製作年:2016年

監督・脚本:ジェームズ・ガン

製作主導:マーベル・スタジオ

製作国:アメリカ

登場人物

ピーター・クィル/スターロード:クリス・プラット

ガモーラ:ゾーイ・サルダナ

ドラックス:デイヴ・バウティスタ

ベイビー・グルート:ヴィン・ディーゼル

ロケット・ラクーン:ブラッドリー・クーパー

ヨンドゥ:マイケル・ルーカー

マンティス:ポム・クレメンティエフ

クラグリン:ショーン・ガン

ネビュラ:カレン・ギラン

あらすじ

前作にてロナンと彼が携えたインフィニティ・ストーンの危機から

ノヴァを救い出した 功績により、ピーターら"GOTG"の名は

銀河でもそれなりに知られる事となった。

宇宙怪獣アブリスクの討伐を完遂し、無事報酬を獲得したGOTGだったが、

さっきまでビジネスライクな立ち振る舞いだった依頼元のソヴリンが

今度は手のひら返して、大軍勢を差し向けて来た。

 

反抗虚しく惑星ベアハートに墜落する一行。すると突如、エゴと名乗る男が

GOTGの前に現れ、あろう事か自分こそピーターの父親なのだと主張。

更に彼は、自らが所有する惑星へとピーターらを招待する。

半信半疑のままに、彼の招きに答えるピーター達。

船の修復をロケットに一任し、エゴの惑星へと旅立って行く。

 

だがその行き先には、果たして新たな脅威が彼らを待ち受けていた。

今、未曽有の試練がGOTGの眼前に迫る…

レビュー「不器用ながらも必死に家族と向き合うGOTGの仲間たち」

オススメ強度:★★★★★

トレーラーでカート・ラッセル演ずるエゴの存在が確認された時は

「う~ん、予告編観るべきじゃなかったかな?」と思いましたが、

思いの外、早い段階でエゴが鼻を明かすので杞憂だったようです。

劇場内は圧倒的に若い男性で占められていました。

上映中の私はと言うと、とにかく泣けて泣けて仕方が無かったです。

GOTG第二章はジェームズ・ガン監督作の集大成とも言える仕上がりで

一時期スリザーの不発により、業界から干されてたとは到底信じられない出来。

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(↑知る人ぞ知るジェームズ・ガン監督の処女作カルトホラー。と同時に、ある種のブラックコメディとも言える作風。カルト扱いされてますが、出来自体はかなりの完成度。ジャンルこそ違えどGOTGと同じく、"家族"のあり方を問うガン監督の一貫したテーマを本作からも窺い知れる。)

前作が周囲の予想を裏切り、思いの外スマッシュヒットを記録したおかげで

マーベル側の要望も少なく、自由気ままなプロダクションが許容された点が

製作陣にとって大きく吉に働いたと思います。

SNSや公式からもワンピースやNARUTO等、

往年の少年ジャンプ的アクション活劇を彷彿させるプロット運びを

指摘する声もありましたが、使い古された陳腐なボーイミーツワールド物とは

一線を画する斬新な構成で感嘆します。

なんでかって観たくない物もしっかり描写しているから。

 

初めて父親の存在に触れ、我を貫かんとするピーター、

そのピーターと折り合いが付かなくなるGOTGの面々、

父サノスにあらん限りの言葉で怨嗟の復讐を誓うネビュラ、

ヨンドゥの抱く挫折とラヴェジャーズの内乱、

裏切り者達の私刑シーンや踏みつぶされるグルート、

そして真空で惨たらしく事切れる仲間の最期…

 

これまでのMCUでもヒーローが各々に秘める葛藤、挫折を描いて来ましたが

ガン監督は「そんな綺麗事ばっかじゃねーよ」と言いたげに

踏み込んだ描写を盛り込んでいます。

前作は比較的シンプルな勧善懲悪モノの筋書を通し、

仲間たちの多彩な活躍を魅せてくれましたが、

今作ではまた違った表情で仲間達を掘り下げ、私達を魅了してくれます。

 

GOTGの面々は、本作で登場するエゴと見比べると鏡のように対照的です。

ピーター、ガモーラ、ドラックス、ロケット、それにヨンドゥ…

今でこそ全員が穏やかなように映っても、これまで順風満帆に生きてきた者は

一人も居ません。エゴの惑星に到着し、「感情が分からない」と自らを語る

昆虫人間マンティスが、仏頂面のドラックスの心を覗き込んだ途端に

大泣きするシーンが胸に突き刺さりました。

悩む事も無く、ずうっと楽しい事やハッピーなサプライズが、

終わり無く続くならどれほど幸福でしょう。

でも人生は無情なもので、むしろ暗い事、悲しい事、辛い事の連続で、

素晴らしく煌めく時間はほんの一瞬です。 自分はおろか、

他者すら思い通りに出来るエゴが、今まで歩んで来た道とはまるで違うのです。

 

ガン監督率いる製作陣は、GOTGの面々が抱く心のキズも描きつつ

「それでもやるんだよ」と尚も立ち上がる彼らを、

最高に凛々しい姿でBAD-ASSに演出してくれます。

思いがけずセンチメンタルなカットで観客を揺さぶりつつも、

従来通り間抜けたすっとぼけたシーンも折り込み、尚且つ

出るとこCoolにビシッとキメるGOTGにとにかくシビれます!!

そして終盤戦に至り、ようやっと仲間同士で呼吸が整い始めるのもお約束(汗)

 

花火煌めく宇宙の夜に、仲間たちが思い思いの顔で互いを見据える中

一人、茫然自失となるロケットの表情が目に焼き付きました。

マンティスの容姿に、やたらと辛辣な言動が多かったドラックスが

最後に「心だけは…」と語る場面にある通り、ガン監督がこれまで描いて来た

フィルモグラフィと同じく"家族"のあり方を真摯に見つめ直す映画です。

次元すら無視し、究極能力を駆使出来る超越者になる道を捨てるピーター。

時にいがみ合い、互いをド突きながらも頭に中をからにして

本音で語り合える存在が如何に大切な存在なのかを、

彼らなりの不器用なやり方で確かめ合う、GOTGの面々にただただ涙でした。

GOTGこぼれ話&今後のMCU展望

劇場のシートから腰を上げた後、泣きながらグッズ買ってました(阿保)

クリアファイルと電池ですね。

どちらもすぐにでも使いたいけど開封するのが惜しいなぁ…

そして相変わらず小ネタが豊富なGOTG。一般的に糞映画として名高いハズの

ハワード・ダック(CV:セス・グリーン)が今作でも図々しく顔見せ。

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(↑まさかのジョージ・ルーカス製作総指揮の同名マーベルコミック実写化。当時のラジー賞を総なめしたとか何とか。実は試写時点で難色を示す反応が多数観られ、出演したティム・ロビンス氏にトラウマを刻み付けてもいる。)

何でもガン監督のお気に入りですってよ奥さん。

前作で顔見せした時は、コレクターの収集品の一つだったらしく

同時にコスモ(宇宙服着た犬)もカメオしてます。

一応、コスモもハワード・ダックも立派なアメコミスーパーヒーローで

コスモに至っては、ノーウェアを守るガードマン(?)という立ち位置から

一時期原作GOTGのメンバーや、ノヴァとも共闘していましたが

コイツらがMCUの本筋に絡んで来る事は無さそうですね。

 

マイケル・ルーカーは、ガン監督がその名を上げるまで

出演を継続していた盟友だけあり、今作でルーカーが演じて見せた

ヨンドゥの大立ち回りは彼に対する最高の贐となった事でしょう。

GOTGはピーターの青春時代である'80年代文化をフィーチャーしてますが、

ヨンドゥの矢の軌跡をビビットなネオンサインの様に表現したセンスに脱帽。

そういえば、本人役でデヴィッド・ハッセルホフ氏もカメオしてましたね(笑)

更に原作漫画ではほとんど出番が無かったハズのクレグリンにもサプライズが。

クレグリンを演じたショーン・ガンはガン監督の実の弟さんらしいです。

前作のNGシーンで笑いを堪え切れないショーンさんが超キュートでした。

 

更に気になるのが、今後MCUで立ちはだかるであろうヴィラン達です。

コレクターがインフィニティ・ストーンを開放しようとした折、

六つ目の巨人が惑星を蹂躙する様を見せ付けましたが、本作のエゴが

語る言葉から、恐らくセレスティアルズの存在がほぼ確定。

ソヴリンの最高司令官アイーシャが創り出したアダムと合わせ、

今後のMCUの超大型新人ならぬ、スーパーヴィランに成り上がるかも。

 

思えば前作のロナン然り、今作のエゴ然り、大敵ばかりを相手取ってる

印象のGOTGですが、何だかソーやハルクの世界との接点が見え隠れ。

『マイティ・ソー~ダーク・ワールド~』では

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冒頭でソーが岩石の巨人を、ミョルニルで粉々に打ち砕く場面がありましたが

これがクロナン族なのでは?との指摘が多数見受けられます。

クロナン族にはGOTGやハルクにもなじみ深いコーグというキャラクターが

存在する関係で、新しい仲間は岩石の大男コーグその人なのだとする声も。

更にGOTGが墜落した惑星ベアハートは、ハルクが旅した星でもあります。

 

本作に隠れた小ネタをアレコレ探ってみますと、

何だか『ラグナロク』への繋がりが意識されてなりません。

果たしてソー&ロキ、ハルクはどうなってしまうのやら…