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今春劇場公開作品を振り返る⑥~LOGAN~

基本情報

原題:LOGAN

製作年:2016年

監督&脚本:ジェームズ・マンゴールド

製作主導:マーヴル・エンタテイメント,TSGエンタテイメント,キンバーグ・ジャンル,ダナズ・カンパニー

製作国:アメリカ

登場人物

ウルヴァリンローガン/X-24:ヒュー・ジャックマン

プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア:パトリック・スチュアート

X-23/ローラ:ダフネ・キーン

ドナルド・ピアーズ:ボイド・ホルブロック

キャリバン:スティーヴン・マーチャント

ライス博士:リチャード・グラント

ウィル・マンソン:エリク・ラ・サル

 

あらすじ

ミュータントもいよいよ絶滅が示唆され始めた、2029年アメリカ。

ウルヴァリンことローガンは、その過去から仕事にありつく事も出来ず

プロフェッサーXはアルツハイマー病を患い、能力の制御も利かない。

ローガンの稼ぎでは当然間に合わず、困窮の一途を辿るキューバでの隠遁生活。

 

そんな中、ドナルド・ピアースと名乗るガラの悪い兵士が現れる。

不穏な空気漂う、その兵士が語った警告。

間もなくローラという名の幼いラテン系少女と邂逅するローガン。

ミュータントを廻る凶悪な陰謀、彼女こそその全容を暴くカギだった。

迫る危機へと立ち向かうべく、老いた戦士が再び爪を立てる。

レビュー『"She is Mute..."X-MENを通して眺める、分かたれたアメリカ』

オススメ強度:★★★★★

ヒュー・ジャックマンおよびパトリック・スチュアートが本作において

X-MENフランチャイズから引退する事となる記念碑的な一作。

Fワード連呼に加え、血生臭い暴力描写も容赦が無いなど異例の演出です。

FOX製作X-MENは、その時系列構成と登場ミュータントから全作視聴が必須で

本作も一応『フューチャー&パスト』(以下、F&P)の後の物語となります。

しかしながら、ヒュー・ジャックマン演じる

我らが灰クズリウルヴァリンを主軸としたスピンオフシリーズは、

本作含め、その超シンプルな脚本のおかげで単体でも鑑賞に堪える出来。

ウルヴァリン・スピンオフはややクセが強い物の、登場するミュータントは

いずれも個性派で脚本運びも印象強く、出来るならば継続して

ウルヴィの活躍を楽しみたかったのですが、後述するシリーズの

苦戦ぶりから今作をもってスピンオフも完結となります。

 

これまでのX-MENで飛んだり跳ねたり、四方八方躍動し続けたローガンが

体の各所も治癒能力も衰えた為に、地に足を付けた猪武者然とした構え。

どこかボクサーのような印象のローガンと、ルチャ・リブレが如く体を旋回し

敵の体に絡み付いて四肢の爪でトドメを刺すローラの殺陣の対比がGOOD‼


劇中での引用もあった通り、西部劇をそのままスーパーヒーロー映画に

なぞらえ、ハードボイルドな画作りに終始一貫してはいる物の

王道西部劇よりか、マカロニ・ウェスタンよろしくとってもダーティな描写。

 

雰囲気こそシリアスながら、エンタメ映画として構成されたこれまでの

X-MENとは一線を画し、ひたすら重苦しく、肩こりする内容です。 

チャールズは鎮静剤無しでは生活出来ないほどに耄碌してるし、

ローガンもヒールファクターが利き辛くなり、今まで数多のキズを受けても

その表情からは余裕すら伺えましたが、今は少しの苦痛すら耐えられません。

 

冒頭Uberドライバー(?)として働いているローガンの描写が印象的でした。

彼が劇中運転するH24型クライスラーリムジンは架空車種ですが、

その大仰さで目を惹くスタイルの特有さ故、そこそこ指名もあったと思います。

で、その乗客がカウボーイハット被った、南部育ちっぽい白人のおっさん。

プロムナイトに沸く、巨乳の白人女学生とその取り巻き達。

サンルーフから身を乗り出し「USA!USA!」と叫ぶスーツ姿の若い白人達。

葬列に並ぶ、身なりの良いマダムもやはり如何にも金持ちそうな白人様です。

逆にそのリムジンをバラそうとするチンピラが、全員ラテン系のギャングで

脅しはおろか銃を撃つ事を躊躇わない等、米国の今を端的に描いています。

 

ファシズムの再来とすらウワサされる、混迷極まるアメリカの世相を

究極のマイノリティに成り果ててしまったミュータント達の視点を通じて

巧みに表現し、尚且つやるせないアイロニーも満ち満ちています。

分断される人々、海外の土地でその横柄さを極めるアメリカの企業、

正しいのはいつも白人様だし、アフリカ系の有色人種や移民、

それにミュータントらは須らく迫害され続け、その居場所を奪われます。

 

ダフネ・キーン演じたX-23ことローラは、英国とラテンの血を引くハーフで

冒頭の無口から転じて、ラテンの早口まくし立てで狼狽させたかと思えば、

途中から英語でじっくり語りだす等、喜怒哀楽の表情を役者魂全開で披露。

更に、その幼さからは想像出来ない凶暴さで強烈なインパクトです。

しかしながら、正直言うと主人公サイドより

悪役側のキャラが立ち過ぎ。

 

博士の悪行含め、自分の農場で嫌がらせを受けていたマンソン家の描写から

何となく向こうの一大農業コングロマリットであるモンサントが彷彿されます。

更に最期まで我を貫いた、ボイド・ホルブロック氏演じるドナルドは

どの程度まで意図されたか分からない物のネオナチみたいな印象だし、

ライス博士が終盤に至ってボソッと明かす、アメリカで施行された

対ミュータント活動の陰湿さがあんまりにも凄まじく、劇場の席で吐き気が…

だから遺伝子組み換え食品とかダメなんだよ!

日比谷公園でデモとかしたくなっちゃう…ヤバイヤバイ…

壮絶な最期を遂げたX-MENのこれから

ブライアン・シンガー監督の手によって産声を上げた実写X-MEN。

特に'00製作の第一作目は、その硬派な作風から熱烈に支持され

今日に至るアメコミ実写化映画のトレンドを築く土壌となりました。

しかし、様々なミュータントを登場させようと躍起になった結果、

作品によっては脚本構成に度々問題を抱え、一部キャラはヒドい冷遇ぶり。

加えて『ファースト・ジェネレーション』で若きチャールズとエリックによる

X-MEN誕生までの経緯が語られた結果、時系列がややこしくなる事に。

 

その結果、一大ブロック・バスターとなった初代から鑑みると

後期シリーズ作は批評家から良い評判を賜る事が出来ず、苦戦続きでした。

そうした中で製作されたのが、前述した『F&P』です。

ネタバレはしません。しかしながら、この映画の巧みな仕組みのおかげで

『デッド・プール』も、かつてのX-MEN世界と違和感無く共存出来ていますし

(↑ライアン・レイノルズの出世作となった珍妙極まる不謹慎ダーク・ヒーロー活劇。脚本化に翻弄された上に評判も悪いウェポンXIも地味にカメオ。ライアン自身はデッドプール、XI君どちらもお気に入りと語ってます。グリーン・ランタンも冒頭に一瞬ですが映ってます。)

今後のX-MENフランチャイズ拡張のカギにもなり得る構成でした。

デッドプールの成功から『F&P』の製作はX-MENを再び盛り立てる

マスターピースと言っても間違い無い出来でしたが、いかんせん遅過ぎました。

 

来年にはデッドプールの続編に加えて

さらに二本のX-MEN映画が公開予定とされていますが、

'15年製作のリブート企画が大炎上し、ブランドに影を落とす形となった為

今後、どのようにシリーズを展開するのかFOX首脳陣に注目が集まっています。

もひとつ気になるX-MENエンタメ

X-23は元々テレビアニメシリーズのオリジナルキャラでしたが、

そのキュートさから人気を博し、原典の漫画に逆輸入されたミュータント。

本作でも相当しんどい生い立ちでしたが、原作でも街に解き放たれた後

娼婦として働くなどコチラもかなりハードでドギツいバックボーンです。

同じようにTVアニメにて熱烈な支持を集め、その後で漫画シリーズにも

逆輸入された女性キャラクターと言えばDCのハーレィなんかもいますね。

www.eartheblood-sucker.com

 

デッドプールもそうでしたが日本でX-23人気を後押ししたのが

カプコンのVSシリーズの一角を成すMVCだった、と勝手に感じています。

(↑CAPCOMとMARVELのキャラクターが入り乱れる愛に満ちた究極のお祭りゲー。イントロや決着後の掛け合いも楽しい!デップーやX-23、ドーマムゥ、更にはシュマゴラスといったマイナーキャラが日本で支持されるきっかけとなったと言っても過言ではないでしょう。しかし、派手さを意識した創りの弊害としてバランスが失われ、キャラ差がだいぶ厳しくなってます。)

格ゲーファンのみならず、MARVELキャラの演出をチェックすべく

MVCシリーズを手にした方も多いかと存じます。

そんな中、E3にてMVC最新作であるインフィニットの続報が解禁‼


今回は一本のストーリーをまとめ上げる様ですね。

というかサノスが最初から操作可能で、しかも共闘とか太っ腹過ぎんだろ…

今後は映画だけじゃなく、MARVELキャラが奮闘するゲームにも期待!

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