血を吸う大地のよろずブログ

映画&ゲームのマイナータイトルの感想ダラダラ書いてる

最終シリーズ始動!『ワイルドスピード-アイス・ブレイク-』をザックリとレビュー

あらすじ

ホブス、そしてショウ兄弟との因縁。ミア&ブライアンとの決別。失った記憶を再び取り戻した、レティとのふれあい。全てが過ぎ去った後、キューバで珍しく穏やかな時間を享受するドム。しかし、不穏な影は止む事無く、執拗に彼を追い求める。

街中で邂逅した女。彼女とのめぐり合いが、再びドムを、そして彼の"ファミリー"を闘争へと駆り立てる。

突如として反旗を翻し、かつての仲間へ牙を剥くドミニク。何がドミニクを狂わせたのか?翻弄される"ファミリー"の行く末は?

今、仲間たちの"絆"が試される。

レビュー『裾野を広げるF&Fユニバース』

オススメ強度:★★★☆☆

既にシリーズ全部観てるよ!と言う方なら強度:★★★★

※※ネタバレ無しですが、キャラの説明等で筋書が分かるかもしれません※※

珍しく帰省した家族に「どっか連れてけ」と諭されて、劇場に足を運んだ際に鑑賞致したワイルドスピードの最新作。前作までショウ兄弟を主軸とする謎の武装組織と、ドム&ブライアン率いるファミリーの対決が描かれた。

そして今回は、その闘いに隠されていたある顛末と、真の黒幕を物語の主軸としている。ワイスピ完結三部作に向けた足掛かりとなる本作だが、その予告編が公開されるや、ドムがまさかの悪堕ちというプロット、加えて相変わらずド派手なカーアクションで度肝を抜かれた方も多かったハズ。

しっかし、時期が時期だったとは言え、ド田舎にも関わらずほぼ満席の状態(汗)発券機前もごった返す中、何とか確保した席がなんと真ん前の一番左端でほぼほぼスクリーンを真横から拝むような形になってしまい視聴の合間、ドッと疲れてしまったorz

シリーズも八作目に到達と、超長編のフランチャイズにも関わらずやはり若い世代に突き刺さる作品なんだなぁ…とそのブランド力に感嘆。

上の星取そのままなんだけど、シリーズを網羅した上での鑑賞をオススメ。実際、一緒に劇場で鑑賞した私の家族も「アクション凄かった」と評価する一方、「誰が誰だか分からなかった」との感想を漏らしていた。

ワイスピは、かつての登場キャラがチョイ役でカメオするのが定番でそこが楽しみな点でもあったんだが、今作ではチョイ役どころか、今までのキャラが本筋に結構大きく絡んで来る。なのでシリーズ全作を観てからの方が、カタルシスをより堪能出来るかと。

製作陣にも、ファンに取っても、かなり挑戦的な一作。まずドムの裏切りに始まり、更に加えてブライアン不在での闘いだ。シャーリーズ・セロン演じるサイファーとドムの掛け合いから幕を開け、姿を消すドム、投獄されるホブス、そこから再び結束する仲間達と冒頭から怒涛の展開で、目が離せない。

これまではドムとブライアンの二人が、ドラマの髄としてかなりのウェイトを占めていた為、ドムをあえて敵役に備えてファミリーの面々に光を当てるプロットは中々に巧妙だったと思う。

ローマン&テズの二人は終盤に繰る車輌のセンスも相変わらずだし、一度向き合えば安定感のある軽さ。ホブスもホブスで投獄された挙句、かつての宿敵デッカードと相部屋みたくなっちゃってるのはマヌケで笑えた。ラムジーとレティの掛け合い等も今までありそうで無かったので新鮮だった。

今春、バーニングオーシャン

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更にGOTG Vol.2と

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劇場にて既に三度お目に掛かったカート・ラッセル氏が、脇役とは言えかなりの存在感を放つおいしい役どころ。 

一方でスケール感を広げるあまり、プロットのご都合主義的な部分も悪目立ちしてるし、登場する車ももっとじっくり描写して欲しかった。それと一部キャラクターの冷遇ぶりも残念。

特にエレナが不憫通り越して胸糞過ぎ

冗談抜きでエレナの処遇があんまりで、視聴をオススメし難い部分あり。それでも演じきったエルサ・パタキー女史は役者の鑑ですよ…ホントに…

そしてブライアンとミアが離脱し、恒例の日本車ドライバー枠としてスコット・イーストウッド演じるリトル・ノーバディが新登場してるが、コイツが十代向けシットコムにでも出て来そうなテンプレ過ぎる個性付け。案の定、ファミリーで一人だけヒドく浮いてる印象が否めない。演者のスコットは、フューリーやスースクでも脇役ながら渋い演技で見所があっただけに今後に期待。

ワイスピこぼれ話&サントラについて

「ワイスピだったら外れが無い」そんな声もある一大カー活劇シリーズ。かつて小汚いストリートでチンピラの移民同士、目が血走るぐらいに小競り合いしていた連中とは到底思えない程、無謀な事ばっかやっている。

今回メガホンを握った映画監督F・ゲイリー・グレイは、NY出身のアフリカ系で大きく話題にこそならない物の、起承転結を徹底した画作りで評価を得ている。 

そんな監督の過去の作品を振り返ると面白い事に、ブルドック(a man apart '03 米)ではヴィン・ディーゼルが

Be Cool('05 米)ではドウェイン・ジョンソンが、

そして'69年の英国映画をリメイクした、ミニミニ大作戦(Italian Job '03 米)ではシャーリーズ・セロンと、当時まだまだ無名だったジェイソン・ステイサムがそれぞれ出演しており、本作における監督起用やキャスティングは彼のフィルモグラフィの影響が見て取れる。

(↑冒頭の裏切り、黒幕へ復讐を誓う仲間達、ミニ・クーパーを駆使した奇抜なカースタントアクションと共通点多数。しかし、同じリベンジ物ながら空気感は明るめ。メイキングにて、自らクーパーのハンドルを握るシャーリーズ・セロンのワイルドな姿に驚嘆。あんまり評判良くないみたいですけど私は大好き。)

冷徹過ぎる女テロリストのサイファーを、シャーリーズ・セロンが熱演。この人がヴィラン側だと勝てる気が…サイファーはスーパーハカーですが、吹き替え版を演じたのは田中敦子女史。今春、偶然にも田中敦子ヴォイスの女ハッカーが二人も劇場を席巻する事に。

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ワイスピに登場する女性キャラの過去を振り返ると、ショットガンでハチの巣にされたり、車ごと爆破され記憶を失ったり、駅や高級ホテルでキャットファイト()を強いられるレティ然り、ハンを庇うあまり滑走路に叩き付けられ逝去したジゼル然り、テロ組織に拉致された挙句、切り立った断崖から転げ落ちたラムジー然り、何かと扱いが悪辣ですが、今作ではエレナがその毒牙の餌食に…

それと主要な女性キャラクターばかりに目が行きがちだが、敵役の女の方もロクな目に合ってない為、サイファーの最期に今から期待‼ 

日本の配給ではタイトルを『ワイルドスピード』で統一してるが、原題においては"Fast&Furious"に数字足したり(2だと"2Fast2Furious")その逆で四作目以降、単純に"Fast4"や"Fast seven"だったりと表記にバラつきがあり、一貫していない。

今作では"Fate&Furious"の正式タイトルとは別に、現地メディアに限らず公式の媒体等でも"a.k.a Fast8"(as known as=意訳:御存じ、ワイスピ8)と注釈が入る事もしばしばあったようだ。 

コレ、現地のファンはややこしく感じたりしないのだろうか?まぁタイトルが何であれ、Fateの意味合いが凄く重たく感じられる構成だったと思う。

また邦題の「アイス・ブレイク」は、「初対面同士の緊張を和らげる」というオリエンテーション用語の意味もあるそうな。配給側でどの程度意図していたのか、定かでは無いが、劇中のドムの動向を見るに、邦題もまた的を得た内容だったなぁと納得。

ドムとパブ(?)にて語り合うヘレン・ミレン女史が演じたマグダーレンは、反撃の口火となる『もう一つの家族』を呼び寄せる最重要人物の一人。ステルス機への襲撃シーンに、思わず興奮したワイスピマニアも多かったハズ。逆に救急車でのすっとぼけた親子のやり取りには笑った(笑) ワイスピのサントラにも注目。ブライアンがまだストリートに居た頃は、絵に描いたようにブラック・ミュージックが主流だったが舞台が移るに連れ、様々なサウンドが入り乱れ、さながらアメリカのアングラな音楽史の一面を覗いているような気分に浸れるかも。

リュダクリスも、タイリースも、ワイスピ出演で俳優業を大成させるまではアフリカ系アーティストとしての知名度の方が上だった。 リュダクリスが演じるテズは、劇中だとかなり謙虚で控えめな雰囲気なんだが、アーティストとしてのリュダはだいぶ節操が無く、リリックも曲によっちゃかなり過激で悪辣な為、テズと比べると相当ギャップがある。

(↑メジャー進出後、二枚目の大型アルバム。だいぶ古いが、個人的にリュダクリスと言えばコレ‼と感じている決定盤。Move Bitchは一番好きかもしれん。こき下ろす時は徹底的にやるし、ここぞ‼という時はビシッとCoolにキメるカッコよさは流石の一言。)

国内予告編では

Kronic - Push (ft. Far East Movement & Savage)

のトラックに乗せ、本編内容をプッシュしまくってたが、この曲

まさかのサントラ未収録‼ 

何故だ…海外版の限定版だと曲目多いみたいなので、そっちの方を漁ってみましょうかね?

インフォ、キャスト、製作スタッフ等まとめ

原題:Fate of the Furious

製作年:2016年

監督:F・ゲイリー・グレイ

脚本:クリス・モーガン

製作主導:オリジナル・フィルムズ

製作国:アメリカ

登場人物

ドミニク・トレット:ヴィン・ディーゼル

ルーク・ホブス:ドウェイン"ザ・ロック"ジョンソン

レティ・オーティス:ミシェル・ロドリゲス

ローマン:タイリース・ギブソン

テズ・パーカー:リュダクリス

ラムジー:ナタリー・エマニュエル

デッカード・ショウ:ジェイソン・ステイサム

エレナ:エルサ・パタキー

サイファー:シャーリーズ・セロン

マグダーレン:ヘレン・ミレン

('19 11/2 加筆修正)