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R.I.P...Chester Bennington

受け入れがたい訃報

午前中、珍しく弟からメッセを受け取ったが、そこにリンクされた

ニュースが衝撃的過ぎて目を疑ったし、到底事実と思えなかった。

headlines.yahoo.co.jp

7月20日、linkinparkのボーカルChester Benningtonが遠い場所へ旅立っていった。

 

この手のニュースで、今日ほど「嘘であってくれ」と願った事は無い。

でも全てホントの事で、もう取り返しが付かないんだよね...

 

 私を支えてくれた"linkinpark"のサウンド

始めてlinkinparkに触れたのは中学時代だった。

大きなヘッドフォンを装着した、これまた巨漢なギターマンのビッグ・ブラッド。

笑っちゃうほど大仰なパフォーマンスが印象的なドラムのロブ。

独特な韻でラップを披露する日系のマイク・シノダ。

ライブだとやたらと前に出て、滅茶苦茶に煽るベースのフェニックス。

アジア系で、珍妙なテーブル捌きと電子音の扱いに定評のあるジョー。

そして小柄ながらも入れ墨だらけの両腕を振りかざし、絶叫するチェスター…

今でこそありきたりとされるニュー・メタルとかミクスチャアサウンドだけど

個性が強烈で、奇抜過ぎるバンドメンバーのビジュアルもあってか

当時、彼らが手掛ける音作りは極めて斬新だった。

(↑linkinpark初めてのLP。彼らの原典。しかし、私が手にしたのはlinkinparkの盤はコレが二枚目で、一枚目は"Meteora"だった。バンドも初期故にジャケット同様、若干粗が強いムードだけど、その粗雑さも凄くカッコ良かった。)

ダイナミックなMVの後押しもあり、市場も熱を持って呼応。

当時のオルタナやメロコア、ラウドに新風を巻き起こし

この音を、一体どう定義し、総括するかで度々議論の的ともなっていた。

(もっとも、linkinの面々らは細かいジャンル分けに辟易していたらしい。)

 

当時の私はと言えば、音楽の歴史やジャンルなんて更々興味が無かったし、

ようやっと本稼働された感があった、初期世代の黎明youtubeで

linkinparkのビデオを見つけるや否や、あっという間に虜になった。

私自身がとりわけ惹かれたのが、グローバル過ぎるメンバーの顔触れと

お利口さんを通り越して、かなり『内向的』な曲のコンセプトだったと思う。

 

後年では違う物の、当時歌曲にFワードを一切用いないスタイルは

この手のサウンドでは異例だったし、英語を学び立てのダサい日本人学生にも

割と理解し易く、頭の中に浸透しやすかったように感じられる。

日本で『ヤバい』を良い意味でも、悪い意味でも使うのと同じで

向こうだとFuckとかをあらゆる場面で形容詞的に使いこなす為、意味不明なのだ。

他で言えばBadassとかもそうだ。

 

このお行儀の良さを否定的に捉える観方もあったようだが、

逆説的に言えば「口汚い言葉に頼らずとも、こころは伝わる」という証左でもある。

リンキン=初期LPとする意見も、未だ根強い事からも納得出来る。

加えて『ネガティブさ』も彼らの魅力だろう。

私にとって、linkinparkと言えばこの歌、だ。

人生訓な歌であり、私自身にとってのマスターピースになった。

「人生って何もかもクソだ…でも俺が一番だよな!さぁ攻撃的に生きてこうぜ‼」

というメッセージ性は、今も昔もメタルだとありがちだが

linkinparkの歌曲は、むしろその逆を行くコンセプトで

「自分は何処から来て、何処に向かうのか?」とひたすら自問し

自らのアイデンティティーを探り出すような、ある種の弱気さが特徴だった。

 

彼らの斬新さは単に音作りだけじゃなく、自分の内側へと潜り込むかのような

今までのメタルとは違ったヘヴィーさが支持されたからだろう。

linkinpark結成当時、中心メンバーだったマイク・シノダは日系人という

マイノリティな出生故、アイデンティティーに苦しみ

一方のチェスターは困窮する生活から、一度はバンドマン人生を諦めかけた。

一度は否定したが、"breaking the habit"からも彼が薬物中毒者だった過去が分かる。

バンドのマスコット的な存在のDJ、ジョー・ハーンに至っては

生粋の韓国人にも関わらず、早々にアメリカに渡った為、母国語が全く話せない。

 

linkinparkの音から滲み出る『不鮮明なアイデンティティの苦痛』

誰もが抱く普遍的な物で、だからこそ多くの人の胸に突き刺さった。

これはシノダが、未だに解決出来ずにいるパーソナルな疑問だとも感じる。

彼がlinkinparkとは別で、本稼働を始めた"Fort Minor"のプロジェクトは

完全なヒップホップだが、共通した側面もある。

そのメッセージの裏で、バンドメンバーが各々に抱える逡巡があった様に思う。

 

そしてチェスターが自裁した、という一報を耳にしてから

linkinparkボーカルとして大成しながらも、彼自身苦悩し続けていたのだろうか…

そう思うと、ひたすらにやるせなくなる。

月末に開幕予定だったツアー、そして"One More Light"

初期盤が偉大過ぎて、後年のアルバムでは辛辣な声も多かったように感じる

linkinparkだが、個人的に"living things"以降は彼らが自分達の原点へと

立ち返るような姿勢が感じられ、いずれの盤も凄く好きだった。

(↑賛否両論だった"A Thousand Suns"後のアルバム。この盤以降、かつてのパワフルさ、そしてネガティブさを取り戻したかのように写り、評価も高い。もっとも、サウザンドも『核廃絶』のメッセージ性は強烈で、震災で原発事故を経験した我々日本人にしても、意義深い一枚だった。)

とりわけyoutubeで7/20に公開された"Talking2Myself"

今までにないlinkinらしさに満ちて、ひたすらに揺さぶられた。

月末には新たなツアーも開催予定だったと聞く。

チェスターが遠くへ旅立った今、linkinparkはどうなってしまうのか…

 

最新アルバムのタイトルが"One more Light"

そして"Talkin2Myself"

その結果が、自殺なんて…

 

あまりにも壮絶な別れになってしまった。

チェスターの力強い声を聴く事は、もう二度と出来ない。叶わないのだ。

ただただ、悲しくて、途方も無くて、虚しい…

 

Rest in Peace forever for Dear Chester Bennington. farewell & thank you all.