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今春劇場公開作品を振り返る①~キング・コング-髑髏島の巨神-~

基本情報

原題:Kong:Skull Island

製作年:2015年

監督:ジョウダン・ヴォート=ロバーツ

脚本:ダン・ギルロイ,マックス・ボレンタイン,デレク・コノリー

製作主導:レジェンダリー・ピクチャーズ,テンセント・ピクチャーズ

製作国:アメリカ合衆国

 

登場人物

ジェームズ・コンラッド:トム・ヒンドルトン

プレストン・パッカード:サミュエル・L・ジャクソン

ビル・ランダ:ジョン・グッドマン

メイソン・ウィーバー:ブリー・ラーソン

ジャック・チャップマン:トビー・ケベル

マーロゥ:ジョン・C・ライリー

イカリグンペイ:MIYAVI

 

あらすじ

ベトナム戦争の終焉もいよいよ目前となった'70年代初頭。

現地の米軍基地から撤収予定だったパッカード大佐の部隊だったが、

ここに至り、新たなミッション要請が入る。

 

新しい任務の内容は米国の極秘研究機関MONARCHと共に、

未開の楽園『髑髏島』へと渡り、その島の概要を調査・把握する事だった。

綿密な作戦と十二分に整った装備を頼りに島へと渡る調査団一行。

年中、異常気象に守られた島への上陸は至難を極めたが、

何とか嵐を抜け、いよいよ島の前哨に至る。

 

険しいながらも誰の手にも侵されず、雄々しい姿を横たえる『髑髏島』

しかし…そこは果たして楽園では無かった…

レビュー「原点回帰な怪獣プロレス珍作」

オススメ強度:★★★★

自らWeaboo=日本かぶれを公言する監督曰く、『趣味全開な怪獣映画』。

コングが生まれ故郷から何処かへ連れ出される従来通りのシナリオと違い、

様々な怪獣、クリーチャーが跋扈する髑髏島で起こったドラマに焦点を当ててます。

登場するバケモノの頭数自体はピージャク版キングコング(KingKong '05 米,新)

と比べてバラエティこそ少な目ですが、いずれも表情や動きが極めて活発で

印象深く、とてもユニークです。

その為、予備知識が無くても楽しめる逸品と仕上がってます。

 

無茶苦茶な描写がテンコ盛りな本作ですが、髑髏島内で発生したトラブルからの

脱出劇に視点を絞ったシンプルな筋書のおかげで不思議と物語に没入出来ます。

今やすっかりMCUのロキ役でサブカルシネフィル、アメコミマニアから

熱烈な支持を集めるトム・ヒンドルトンがガスマスク装備でビビットな煙幕を

背にして日本刀片手にチャンバラ披露したり、使徒サキエルみたいなツラした

怪獣が地下からボコボコ出現したり、王の墓地や爬虫類然とした鳥類が

木にイナゴの大群のようにまとわりついていたり、

巨大な足長のクモに頭上から突如、襲撃を受けたりと飽きさせません。

 

シンゴジを劇場で鑑賞した一部の層から不満の声が上がっていた

『怪獣プロレス』ですが、今作においてはしっかり網羅しております。

日本映画では怪獣を未曾有の存在として神秘性も伴って描写されますが、

髑髏島を根城とする今作のコングは自らの野生本能に忠実、

傲慢な人類に怒れる絶倫のパワーファイターでとにかく躍動的です。

日本の怪獣と対照的なマッチョ性は、アメリカ映画ならではの描写ですね。

またアメリカ製作の怪獣映画だと、市街を暴れ回る怪獣のイメージが

大半ですが今作では、雄大で肥沃な自然をバックに怪獣共が大暴れ!!

深緑を舞台とした怪獣の表現は、何となく昭和ゴジラを彷彿とさせます。

 

昨今は怪獣というジャンル映画もようやっと復古の兆しを見せています。

巨額なバジェットを投じた『怪獣プロレス』は本当に久しぶりですね。

無敵の膂力を誇りながらも、孤独なコングの奮闘ぶりは必見です!

解説

レジェンダリーの計画するモンスターヴァース第二弾。

'10年代初頭よりハリウッドにも中国資本が大量に流動してる訳ですが、

モンスターヴァースにおいては、今作より大連万達なる企業グループが

レジェンダリーを買収。中国フィルムスタジオのテンセント・フィルムズが

レジェと名を連ねて製作・プロデュースを行っている形です。

中国系のプロデューサーや代表者、CEOによる問題や軋轢が欧州では

常々問題視されており、実際レジェ側のCEOでモンスターヴァースの

顔でもあったトーマス・タル氏が退任。(一応、プロデューサーとして続投)

大連側とのトラブルが原因とのウワサも早々に流布する事に。

実際に劇場で観てみると、当初の心配も吹き飛ぶ仕上がりでした。

 

エンドクレジットの最中、席を立ってしまう方も

劇場でチラホラ見受けられましたが、ホントにもったいなかったなと思います。

と言いますのもクレジット後に流れる特典映像が、

ある意味で今作のキモとも言える内容だったから。

モンスターヴァースは、2020年までにギャレスのハリウッド版ゴジラとの

VSを企画しており今作で拝める特典映像は、それらに加えて

キングギドラやモスラ等、東宝生まれの怪獣達もレジェ製作の元に

集結させる構想が示唆されています。

 

劇中イカリグンペイを演じたのは、苛烈なギターパフォーマンスで

世界的にも著名なアーティスのMIYAVIさん。意外にも謙虚なお人柄な方です。


Beats by Dr. Dre Presents: 『もう、縛られない』

最近ですとbeats solo wireless3のCMでも知られてますね。

欲を言えば、もっと劇中での活躍が見たかった所。

 

監督のジョウダン氏が日本かぶれなのは先ほど記述した通りですが、

本作のあらゆる部分にジャパニメーション、ビデオゲームからの

バラエティ豊かなオマージュが見て取れます。

B-29と零戦のキメラ船の名前がグレイフォックスだったり、

先住民のカモフラージュがオクトカムを彷彿させたり、

登場する怪獣たちの造形や行動も、往年の怪獣映画からの様々な

引用が散りばめられています。

 

復活の脈動をひしひしと感じさせるパワフルな珍作です。

怪獣マニアは是非!!