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今夏劇場公開作品を振り返る②~スパイダーマン-ホームカミング-~

基本情報

原題:Spiderman:Homecoming

製作年:2016年

監督:ジョン・ワッツ

脚本:ジョナサン・ゴールドスタイン,ジョン・フランシス・デイリー,ジョン・ワッツ,クリストファー・フォード,クリス・マッケナ,エリック・ソマーズ

製作主導:マーベルスタジオ,コロンビア

製作国:アメリカ

登場人物

ピーターを取り巻く地元NYの人々

スパイダーマン/ピーター・パーカー:トム・ホランド

メイ・パーカー:マリサ・トメイ

タイ料理屋のスタッフ:ジョー・ハン

サンドイッチ店を営むデルマーさん:ヘムキー・マデイラ

街を愛する小悪党アーロン:ドナルド・グロヴァー

図々しい物言いのニューヨーカー:ザック・チェリー

ゲイリー爺さん:スタン・リー

ピーターが通う学校の面々

ピーターが憧れるリズ:ローラ・ハリアー

何でも器用にこなすデブな親友ネッド:ジェイコブ・バタロン

やたら陰気なミシェル:ゼンデイヤ

金持ちで嫌味なインド系のフラッシュ:トニー・レヴォウリ

学力コンテ顧問のハリントン先生:マーティン・スター

校長:ケネス・チョイ

スターク・インダストリー関係者

アイアンマン/トニー・スターク:ロバート・ダウニー・Jr

ペッパー・ポッツ:グウィネス・パルトロー

ハッピー・ホーガン:ジョン・ファヴロー

スパイダー・スーツの人ことカレン:ジェニファー・コネリー

街を脅かす未知なるヴィラン達

武器商人ヴァルチャー/エイドリアン・トゥームス:マイケル・キートン

〃の腹心ショッカー/ハーマン・シュルツ:ボキーム・ウッドバイン

〃の装備技師フィニアス・メイソン:マイケル・ロイ・チェルナス

〃の新たな取引先マック・ガーガン:マイケル・マンド

オラつくジャクソン:ローガン・マーシャル=グリーン

あらすじ

シビルウォーが過ぎ去った後のNYクイーンズ。

www.eartheblood-sucker.com

 新調されたスパイダー・スーツをスターク本人から託されたピーターは

「将来の為のインターン活動」と称し、相変わらず街のパトロールを継続していた。

しかし、スタークや世話役のハッピーの忠告とは裏腹に、当のピーターは

持て余しがちなスーツと自分の能力に苛立ちを募らせ、更なる事件を渇望し始める。

 

そんな折に発生したATM襲撃事件。アベンジャーズマスクの窃盗団は、

今まで誰も観た事も無いような武装で事に当たっていた。

事件の背後に大きな組織の気配を感じ取るや、矢庭にいきり立つピーター。

しかしヒロ活と学業の両立は難しく、家族や友人らとの関係は次第に

ギクシャクしていき、悪党たちの狡猾な立ち回りで新たな被害も出始める。

 

友人、メイおばさん、更に憧れのスタークさんにまで呆れられるピーター。

スパイダーマンは、本当にNYのヒーローとなれるのか…

 レビュー『快活な演出と中堅俳優たちの活躍に痺れる新生スパイディ』

オススメ強度:★★★★★

全編カタルシス続きでドキがムネムネする新生スパイダーマン堂々見参!

主演トム・ホランドの未成熟で、功に焦るティーンぶりがとにかく秀逸!

ピーターが通う学校も環境がNYという事で、超が付く程に国際色豊か。

ミシェル演じたゼンデイヤの姿もあり、何処かシットコム的な雰囲気。

彼が登校するまでのカットは、背景を眺めているだけでもめっちゃ楽しかったです。

デブな悪友ネッドはアジア系だし、嫌味なスネ夫ポジションがインド系男子。

ピーターが憧れている女の子リズも、白人とアフリカ系の間に生まれた

"INTERRACIAL"な子という、現トランプ政権に歯向かうような斬新さです。

予告編を見た当時、正直ネッドにあんまり良い印象を抱かなかったのですが

どっこい中々にチャーミングな個性を放つヲタぶりで強烈でした。

ホームカミング・パーティで先生にPC弄ってる所がバレて、とっさに言い訳する

場面が如何にも過ぎて笑いました。逆にリズはと言うと、終始不憫でしたね…

 

ピーターの活躍を支える、ベテランスター達の手堅い演技も見逃せません。

ティーン役と大人たちが、ここまでスクリーンの中で目まぐるしく入れ替わる

映画は中々無く、ジェネレーションギャップなネタもあり、その点でも新鮮でした。

またティム・バートン監督の出世作であり、アメコミ実写化の先駆けとも言える

'89年バットマンで、主役のブルース・ウェインを熱演したマイケル・キートン氏が

負け組経営者から成り上がったスーパーヴィラン『ヴァルチャー』として

縦横無尽な活躍を披露。洗練されたデザインのタービンジェットスーツと、

スタイリッシュなスタークのアイアンマンHUDとは真逆な仕上がりの

武骨なミリタリーグリーンのバイザーがもうとにかくカッコイイ!(超早口)

冷徹で激シブな表情ながら、どこか詰めの甘いパパぶりもまた最高でした!

信号機の明かりでトゥームスの顔が照らされるカットは特にお気に入りです。

 

私はDCEUも好きなタチですが、脚本構成で言えば、現状どうしてもマベの方に

軍配が挙がってしまいますね(汗) マベとDC、何がそんなに違うのかと言うと

とにかく明朗快活で、起承転結がハッキリしている点でしょう。

これは、過去のソニピクスパイディ実写化企画の反省点でもあるようです。

元々、予定されていたサム・ライミ監督のスパイダーマン4構想も、

マーク・ウェブ氏が手掛けたリブート『アメイジング・スパイダーマン』にしても

ひとつの映画に色々と要素を入れ込み過ぎてしまったが故に、

脚本構成が極端に複雑化し、難航した事も打ち切りに至った一因とされています。

 

本作はアベンジャーズにゆかりのある人物達のカメオや、ニヤリとするような

小ネタ="easter egg"も大量に用意されていますが、大立ち回りを演じるのは

飽くまでスパイダーマンことピーター・パーカー。そしてヴィランも、NYで

強力な武器を卸す黒い商人ヴァルチャーのみと、一ヒーローに一ヴィランの体制。

そのおかげで、ピーターを取り巻く人々の様相のみならず、敵役である

ヴァルチャーの側でも、様々なドラマを描写するゆとりが生まれて

画面に登場する全ての人物をキチンと掘り下げる事に成功しています。

スパイダーマンの活躍だけでなく、登場するキャラクター達の生々しい

息遣いまでもが伝わるかのようで、それもまた痛快でした。

 

逆にひとつ不満を挙げるとするならば、本作のピーターはスーツが必要なのだと

躍起になっているような印象ですが、実際にはそれが無くとも体は強靭らしい

描写が学校や、終盤のとあるシーンで裏付けられています。

ネッドと蜘蛛に噛まれたらどーなる云々の掛け合いもありましたが、

彼が超人となったきっかけも、少しでも良いので描写して欲しかった所。

 

学校で浮きがちだった理系少年が、様々なジレンマを抱えながら

再びスーパーヒーローとして立ち上がるまでを描いた一大エンタメ映画です。

アメコミを知らなくても楽しめる構成なので前知識無しでも楽しめる点もGood!

そして来年には、いよいよインフィニティ・ウォーが待ち構えています。

更なる決戦へ臨む前に、ピーター・パーカーの奮戦ぶりを劇場で目撃せよ!

小ネタ&キャストについて

以降は、劇中で描写された小ネタやキャストの細かい紹介コーナー。

アメコミ好きな方や、ハリウッドスターの豆知識が欲しいという方は

是非、御参照下さい。更に詳しい方はコメントでも補完頂くと助かります。

※※ネタバレ注意※※

気になったキャスト解説

・マイケル・キートン

本作に置けるスーパーヴィラン枠。DCコミックスとマベの実写映画に

それぞれ出演を果たすという、中々に珍しいキャリアを達成。

加えて'14年の『バードマン』にて主演のリーガンを演じ、当時のアワードを

総なめにし、各地の映画祭でも引っ張りだこだった事も記憶に新しいです。

で、このリーガンという人物、スーパーヒーロー映画で大成した物の

その後に落ち目になってしまったという、物凄いアイロニーな設定。

それもあってか、スタークらアベンジャーズを悪辣に形容する場面は必見です。

キャラのモチーフもコウモリ⇒鳥⇒ハゲワシとまさかの大進化。

『バードマン』では『アメイジング・スパイダーマン』でヒロインの

グウェン・ステイシー役を演じたエマ・ストーンがリーガンの娘役で、

更に『インクレディブル・ハルク』で、ブルース・バナー博士を演じた後に

MCUから降板したエドワード・ノートンも重要な役所で顔見せしてます。

・ゼンデイヤ

とにかくポップで明るいムードのシットコム『シェキラ!』の

パフォーマンスで共演したベラ・ソーン共々、全米ティーンを虜にした彼女。

リズが"INTERRACIAL"だと前述した通りですが、ゼンデイヤ自身の生まれ

リズと同様、様々な人種がルーツとなっているそうです。

今作では陰気な物言いで友達が居ないミシェルを怪演してますが、

終盤に至って「どうせならMJと呼んで欲しい」と語る場面が…

・ジェニファー・コネリー

スパイダー・スーツに内蔵された、何かズレてるサポートAI「カレン」役。

因みに、ショーン・コネリーと彼女とは全く関わりがありません。

実は彼女の夫はポール・ベタニー氏であり、MCUではヴィジョン役で絶賛奮闘中。

彼がヴィジョンとなる前は「J.A.R.V.I.S.」としてスターク社長の補助を担当。

つまり、夫婦揃ってAI役でRDJ演じるスタークの活躍を担った事になります。

更に更に、'03年版の『ハルク』にてスーパーヒーロー映画に出演した経験も。

・クリス・エヴァンス

クリス演じるキャプテン・アメリカが、モチベーション・ビデオの案内役として

本作でもカメオ。シビルウォーの影響もあってか彼に対する評価も様々な様子。

キャプテン・アメリカことスティーブは、第二次大戦の時点でひたすら

プロパガンダの為、メディアに引っ張りだこでしたが、解凍された後も

おんなじような雰囲気のビデオであっちこっちに顔見せしていた模様。

・ジョン・ファヴロー

「アイアンマン」第一作と第二作の監督を務めた、ジョン・ファヴロー監督。

第三作以降は、製作プロデューサーとしてMCUに参画する一方で

スターク社長の運転手や、庶務雑務をこなす補佐官ハッピー・ホーガンとして

MCUに度々カメオしていますが、今作ではより重要な役所となっており

更に現地アメリカのTV Spotでもキャストと共に出演しております。

CMと言えば、主演のトム・ホランド扮するピーター・パーカーが

免許センターで奮闘する、Audi公式のユニークなビデオもありましたね。

原作コミックの小ネタ&実写化スパイダーマンのオマージュ

・アイアン・スパイダー・アーマー

スターク自身に取り上げられてしまったスパイダー・スーツが

終盤にて再び新調され、ピーターにお披露目となりますがコレは恐らく

『アルティメット・スパイダーマン』のアイアン・スパイダーでしょう。

元ネタでは背中側に蜘蛛のギミックアームが三本搭載されていたり、

特殊なウェブを撃てたり、ミサイルが装備されたりと至れり尽くせりな仕様。

黄色と赤色のド派手なツートンの元ネタと違い、劇中では黒、赤、ゴールドで

ややダークな配色を施された、マッシブかつスタイリッシュなデザイン。

劇中のパーカーは、結局このスーツを受け取らずに手放しましたが、

こっちのスーツでの活躍も観たかったなぁ…というのが本音です。

・ヴァルチャー

原作だと度々代替わりを繰り返している、空飛ぶスパイディの宿敵。

ヴァルチャーの追跡をピーターがめげずに続けた結果、ピーターが

デイリー・ビューグルにスタッフとして登用されるきっかけになりました。

モチーフがハゲタカという事で、スキンヘッド並みに禿げ上がった老齢の

ヴィランとして描写される事が多かったようですが、今作では一代目の

ヴァルチャーの設定を下敷きとして、設定をスタイリッシュにリニューアル。

粗暴で冷徹ながら、特別な軍事訓練は受けていない為に肝心の所で

やや詰めの甘い死の商人として表現されています。

余談ながら、村田雄介氏が手掛けたヴァルチャー、スパイディ、

そしてアイアンマンを捉えた日本版ポスターが海外で絶賛中との事。

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・'02実写化スパイダーマンのオマージュ?

リズをホームカミング・パーティに誘ったパーカーが、彼女の家を訪れる場面。

彼女の邸宅で父親がナイフを振りかざし、子供同士の会話からピーターの素性に

黒幕が思いがけず気が付く等、ある意外な真実が明かされますが、

この一連のシーンは、'02年のスパイダーマン実写映画第一作における

ウィレム・デフォーとジェームズ・フランコが演じたオズボーン一家への

オマージュかと思われます。実写化スパイディの悪党はホントめざといですね。

・劇中に登場したスパイダーマンのヴィラン達

ヴァルチャーの活躍が中心の本作ですが、原作コミックにおけるスパイディの

敵役ショッカー、ティンカラー、スコーピオン等も多数顔見せ。

またしても悪役を演じたボキーム・ウッドバイン氏が演じたハーマンは、

衝撃波を撃ち出すガントレットを携えたショッカーと名乗るヴィラン。

原作コミックでは、編み込みクソダサスーツで銀行強盗を繰り返す小悪党で

あんまり評判は良くなかったそうですが、ピーターに裏拳で殴り掛かり

衝撃波で吹き飛ばす姿が強烈でした。また、フェリー上での取引のゴタゴタで

海洋に投げ出された、マイケル・マンド演じる悪党マック・ガーガンは

原作でスコーピオンというミュータントに変貌し、

編集長Jジョナに襲い掛かったり、そうかと思えばシンビオートに取り込まれて

突然ヴェノムになったりと、やたら忙しない立ち回り。

案の定、クレジットのボーナス映像でもトゥームスと接触する様子もあって、

今後のシリーズ展開のカギを握るヴィランになるかも…

今後のコロンビア製作マーベル実写映画の予定

御存じの通り、本作はソニー側とマベスタとのパートナシップ契約にて

製作に漕ぎ着けた一作。ソニー側は、とにかくスパイダーマンの知的財産権の

継続所有に躍起になっており、ファンの間ではこの動向を不安視する向きも

あったようですが、本作はとりあえず無事に着地出来た模様です。

 

今後もMCUに合わせ、ソニーはソニーでスパイダーマン絡みの実写映画を

製作したい意向で、「アメコミ大好き!」と公言しているトム・ハーディ氏が

主演を務めるベノムのスピンオフの製作進行が決定!

'18年10/5に全米公開予定。仮に実現した場合、ハーディ氏は

DCとマベのヴィランを演じた事になります。

監督にはルーベン・フライシャー氏の声も挙がっている様ですが、

個人的に気になるのはMCUとリンクがあるのか無いのか、です。

 

MCUで暗躍するハーディ氏のヴェノムも是非とも拝んでみたい(震え)